たけのこがスーパーに並んだり、タケノコメニューが出てくると春の到来を感じませんか?竹は成長が早いので、たけのこである期間は10日ほどしかないんですよ。
たけのこは竹の芽の部分を食べる野菜です。竹は成長が早いので、たけのこである期間は10日ほど、食べられる期間は土から出るか出ないかのタイミングだけなので収穫に手間のかかる食材です。
福岡県と鹿児島県を中心に栽培されていて、特に福岡県の北九州で生産される「合馬たけのこ」は高級品として知られています。
もくじ
たけのこの種類
竹の種類は多いですが、食用になるものは数種類だけです。
孟宗竹(もうそうちく)
上品な味わいの中国原産のたけのこで、一般的のたけのこといえばこの孟宗竹を指します。地下茎が深く、地面から顔を出すとアクが強くなるので、出来るだけ顔を出していないものを探して掘る必要があります。3~4月にかけて旬を迎え、白く柔らかい食感に、独特の甘みを感じます。
淡竹(はちく)
細身で産毛がない品種です。5月ごろに旬をむかえ、クセが無くさっぱりとした味わいです。収穫から長時間断ったものはあく抜きしたほうが美味ですが、基本的にえぐみがあまりないので生食が可能です。
真竹(まだけ)
古くから全国で栽培されていて、孟宗竹に比べると少し細くスラっとしています。長さは30~50㎝ほどで、茶色の皮に黒い斑点があるのが特徴です。出回るのは7月ごろと通常のたけのこよりも遅く、流通量が少ないのでスーパーなどではあまり見かけません。コリコリっとした食感で風味がよいので、炒め物や煮物などに使用することが出来ます。
栄養と効能
- エネルギー:26kcal
- 水分:90.8g
- たんぱく質:3.6g
- 炭水化物:4.3g
<無機質>
- カリウム:520㎎
- マグネシウム:13㎎
- リン:62㎎
- 亜鉛:1.3㎎
- マンガン:0.68㎎
<ビタミン>
- B1:0.05㎎
- B2:0.11㎎
- B6:0.13㎎
- 葉酸:63μg
- C:10㎎
食物繊維総量:2.8g
食物繊維のセルロースが豊富で、腸内環境を改善し便秘を予防してくれます。カリウムには利尿作用や、体内のナトリウムを排出させて、むくみの改善や高血圧を予防する作用を持っています。
うまみ成分であるグルタミン酸も含まれているので、疲れをとる働きがあります。切った断面に出る白い粉はチロシンで、集中力を高める効果が期待できます。
選び方・保存方法
たけのこを選ぶ際は、穂先が黄色く、ずんぐりとした形で重みがあり、皮や切り口がみずみずしいものを選ぶようにしましょう。穂先が緑色のものは日に当たった為で、筋がかたくえぐみが強いので避けてください。根元のいぼいぼが少なく、赤い斑点の無いことも確認してください。
たけのこは鮮度が重要な野菜で、時間が経つとどんどんアクが強くなるので、すぐに食べない場合でもまずは下ゆでをして、あく抜きをしましょう。ゆでたものは皮をむき、たけのこ全体を水で浸しておけば冷蔵庫の野菜室で保存することが出来ます。この水を毎日取り換える事で、1週間ほど日持ちします。
食べ方のポイント
掘ってすぐのものはえぐみが少ないので、そのまま焼いたり、刺身としてワサビとしょうゆを使って食べる事でたけのこの味を堪能することが出来ます。
孟宗竹を茹でる場合は、先端を切り落として切れ目を入れ、皮をむかずに茹でます。米ぬか、唐辛子を鍋に入れ、たけのこを沈めて加熱を開始します。茹で時間は大きさによって異なりますので、竹串がスッと通るようになるのが目安です。
温まったたけのこを水に浸すとアクが残ってしまうので、火を止めてそのままの状態で冷ますようにしましょう。数時間立ち、鍋から出して皮をむき、最後に全体を水洗いして冷水に浸すことであく抜きが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?たけのこは香りが強く、歯ごたえがあり、和食だけでなく中華や洋食にも使う事ができます。お米と一緒に炊き込んだたけのこご飯や、煮物やてんぷらなど、さまざまな調理法でたけのこ料理を堪能してくださいね。
たけのこと一緒にごぼうなど食物繊維を豊富に含んだ食材を重ねて摂取することで、便秘の改善など整腸作用をアップします。たけのこご飯ときんぴらごぼうなど、和食の献立の中に積極的に取り入れてみてくださいね。
学名:Phyllostachys
分類:イネ科マダケ属
原産地:ヨーロッパ・西南アジア・インド
旬の季節:4~5月