- 野菜・果物の種類と栄養素を知る
- 必要摂取量を確認する
- 野菜不足になる原因を理解する
- 野菜摂取の重要性を知る
野菜や果物って毎日どのくらい食べてますか?
今日のランチはカルボナーラのパスタだったから、セットで付いていた小さいサラダくらいかにゃ~
そうですよね。現代人の食生活は欧米化しているため、野菜や果物の摂取量が減っています。ですが、野菜や果物が不足すると、肥満や生活習慣病のリスクが高まるので注意が必要なんです。
現代では、食事が欧米化したことに加え、外食やコンビニ食、インスタント食品など気軽に食事する事が出来るようになったため、野菜不足が進行しています。野菜や果物は何となく身体に良い事は知っていても、なかなか摂取量を増やせない為、野菜ジュースを毎日飲んでいる方もいます。
野菜には代謝に必要なビタミンやミネラル、腸内環境を整える食物繊維など様々な栄養素が含まれています。なので今回は、野菜や果物それぞれの種類によってどのような栄養素が含まれ、どのような働きをしているか、そして不足することでどのような影響があるかをお伝えしていきます。
現代は食材の栄養価が低下しています。栄養が不足してしまう事で、不調を感じるだけでなく、老化や肌荒れなどの美容面にも関係してきますので、積極的に摂取するようにしましょう。
もくじ
野菜の必要摂取量
厚生労働省では、野菜の摂取量について1日当たり350gという数値を示しました。ですが、平成30年度の「国民健康・栄養調査」でこの目標値をクリアしている人は、国民全体の約3割以下で、10年前に比べ野菜の摂取量が少なくなっています。
日本人の野菜・果物の摂取量
野菜の摂取量はすべての年代で不足していて、減少傾向が続いています。年代別では60歳代は目標量に対し9割近く摂取出来ていますが、20~40歳代では目標量の約7割しか摂取出来ていない現状です。また、果物も野菜と同様に減少していて、果物の目標摂取量200gに達している日本人は約19%しかいません。
野菜不足になる理由
日本人が野菜不足になる大きな原因の一つに、市販の総菜や弁当などを自宅や職場で食べる「中食」の増加が考えられます。この中食の利用背景には、日本人の生活スタイルの変化も関係していて、若い世代ほど中食の利用率が高くなる傾向にあります。また、小家族化や一人暮らしの世帯は、外食や中食の利用が増える事で、野菜の購入量も減り、野菜不足につながってきます。
さらに現代では、食生活自体が和食中心の食事から欧米化して、肉類や牛乳などの乳製品、パン食などの摂取量が増加し、米や野菜の摂取量が減少しています。
野菜摂取の必要性
「野菜や果物が身体に良い」と言われている理由は、野菜や果物に代謝に必要な栄養素であるビタミンやミネラル、腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれているからです。特にビタミンCと、体内でビタミンAに変化するカロテンは、野菜や果物からの摂取が最も容易です。
体調を整える
体内で有効に働かせる手助けをするビタミン、体内の臓器や組織がスムーズに働くために必要なミネラル、腸を整える食物繊維など、野菜や果物には様々な栄養素が豊富に含まれています。野菜に含まれているビタミンでは、特にビタミンA・C・Eが重要です。
にんじんやカボチャなどに多く含まれるビタミンAは、視覚機能や粘膜を正常に保つ働きが、ピーマンや水菜などに多く含まれるビタミンCには、白血球の機能を高めて免疫力を強くする効果が、パプリカやしそなどに含まれるビタミンEには、血液や血管の健康を保つ抗酸化作用があります。
また、なすや白菜、かぶなどに含まれるカリウムには、体内の水分と塩分バランスを調整する働きがある為、むくみなどの改善にも効果が期待できます。
肥満予防
野菜や果物には脂質が少ないため、米や麺類、肉類、魚類などを使用したエネルギー量の高い料理と一緒に摂取しても、エネルギー過多にならず満腹感を感じる事ができます。また、食物繊維を豊富に含む為、咀嚼回数が増えるだけでなく、糖質やコレステロールの吸収を緩やかにし、老廃物を排出する働きもおこないます。
生活習慣病予防
生活習慣病とは高血圧、糖尿病、脂質異常症などの疾患群を指し、日本人の死因の半数以上を占めています。がんや心臓病、脳血管疾患の多くは、日常生活の積み重ねが発症に影響しているといわれています。現代人は食生活の欧米化により、脂質の摂取量が増加した一方で、ビタミンやミネラル、食物繊維などの摂取量が少なくなりました。
さらに不規則な時間に食事をとったり、外食や中食が増える、加工食品やファーストフードなどの添加物や過酸化脂質が多い食事をすることで、栄養の偏った食習慣が増え、生活習慣病のリスクが高まります。