- アレルギーなどの体質を症状別に知る
- 症状別の対策を理解する
- おすすめの栄養素や効率的な食べ方を学ぶ

花粉症などのアレルギーを持っていたり、免疫力が低く体調を崩しやすいなど、体質に悩んでいる人が増えていますね。

私も子供の頃からアトピー性皮膚炎で、大人になってもたまにかゆくなったりするにゃ~。

そうですね。特に最近は子供の頃からの体質はもちろん、大人になってから発症してしまう事も少なくありません。ですが体質だからしょうがない…と思い放置せずに少しずつ改善していくように心がける事が大切ですよ。
「子供の頃からアレルギー体質で…」「お酒を飲むと真っ赤になる体質で…」というように「体質」が身体や健康と関係している事は意識的に理解している方が多いのではないでしょうか?ですが体質には先天的のものと後天的なものがあり、両親や家系から受け継いだ「遺伝」だけではなく、年齢や食事、環境、持病、薬物などによっても体質は変化します。
特に現代では、生活習慣や食生活などによって、体調不良やアレルギーが増加しています。今回はそのような体質を改善する為の、症状別の対策やおススメの栄養素をお伝えしていきます。
もくじ
免疫力低下
免疫とは病原体や毒素などを異物として認識し、排除しようとする生体の自己防衛機能の事です。皮膚や粘膜、白血球、リンパ球、酵素などの器官や組織が役割を担っています。免疫力が低下するという事は、細菌やウイルスに感染しやすくなるという事で、風邪をひきやすくなる、病気が治りにくくなる、疲れやすくなるなどが自覚症状として現れます。
免疫力が低下する原因は、たんぱく質や抗酸化成分などの栄養不足、体力の低下、睡眠不足などの休養不足、ストレス、低体温などが考えられます。
自己免疫疾患
免疫システムが正常に働いている時は、細菌やウイルスなど外部からの異物を排除しようとします。ですが何らかの理由で異常が発生すると、自分の組織を異物と勘違いして攻撃する事を自己免疫疾患といいます。関節リウマチやバセドウ病などが代表的で、アレルギーも一種の自己免疫疾患といえます。
免疫力が低下した時の対策
免疫を担う組織はたんぱく質が主成分の為、ダイエットなどで食事を制限したり、欠食や偏食で食事をおろそかにして、たんぱく質が不足することで、免疫力の低下につながります。免疫力を高めるためにも筋肉量を増やし体力を向上したり、体内の血流を良くして体温を上げる事も重要です。
また、ストレスによって睡眠の質が低下したり、腸内環境が乱れる事でも免疫力は低下してしまうので、普段からストレスをため込まないようにしましょう。
必要な栄養素と効果的な食べ方
免疫機構を強化する成分は多種ある為、基本的に栄養バランスの良い食事を摂っていれば自然に補うことが出来ますが、特に摂取したいのはたんぱく質の他に、抗酸化ビタミンや、腸内環境を整える食物繊維です。
抗酸化ビタミン

ビタミンA(β-カロテン)・C・Eには重要な免疫細胞であるリンパ球を酸化ストレスを守り、粘膜を健康に保つ働きもあるので、粘膜から細菌やウイルスに感染する事を防ぎます。この抗酸化ビタミンは、それぞれ強い抗酸化力を持っているので、免疫力アップに役立ちますが、これらが2つ3つ揃う事で更に力が高まります。
食物繊維
腸内環境を良好に保つことで、免疫系の働きが活発になるため、腸内環境を整える食物繊維や乳酸菌を普段から摂るようにしましょう。特にきのこに豊富に含まれている食物繊維の一種β-グルカンには免疫力アップや抗ウイルス効果などが期待できるので、色々な料理に取り入れて摂取してください。
亜鉛
魚介や肉などに多く含まれている亜鉛には、免疫機能を正常に維持する機能を持っています。亜鉛などのミネラルの必要摂取量は微量ではありますが大切な成分です。ビタミンEの多い植物油などで調理すると吸収力が高まるので効率よく摂取するようにしてください。
花粉症
花粉症とはスギをはじめ、ヒノキやブタクサ、ヨモギなどの花粉に対するアレルギー反応です。くしゃみや鼻水、目のかゆみや充血などの症状が現れ、重くなると、集中力の低下や頭痛、食欲不振などの症状も現れます。
アレルギーはウイルスなどの異物から身体を守ろうとする免疫反応の一種です。体内の免疫システムに狂いが生じる事で、本来は悪さをしない花粉を異物として抗体をつくり出します。この抗体の数が体内で一定以上になった状態で花粉と合う事で、ヒスタミンなどのアレルギー症状を起こす物質が放出され症状が現れます。

花粉症の対策
花粉症は体力や免疫力が低下していると重症化しやすいので、普段から花粉症に負けない身体作りをしておくことが大切です。花粉症は症状が悪化してしまうと完治しにくくなりますが、症状が出る前や軽いうちに内服薬を服用し始めると、比較的症状が軽く済みます。
近年は花粉の飛散予報などの情報も入手しやすくなっているので、ある程度の発症時期を予想して、早めに対策をおこなうようにしましょう。
必要な栄養素と効果的な食べ方
花粉症の症状を軽減させるには、乳酸菌や抗酸化ビタミンであるビタミンA・C・E、DHA・EPAなどの栄養素が効果的です。ヨーグルトやキムチなどに含まれている乳酸菌は、免疫細胞の一種を活性化させ、免疫システムを正常化させる働きがあると言われています。乳酸菌は腸内環境を整えるにも最適な食材で、低温に強いため冷凍しても問題ないので、フローズンヨーグルトなどバリエーションを増やし、積極的に摂取するようにしてください。
DHA・EPA
サバやイワシ、さわらなどの青背の魚に含まれるオメガ3系多価不飽和脂肪酸のDHA・EPAには、アレルギー症状を強める脂肪酸の効果を打ち消す効果が期待できます。