慢性的な便秘は食生活から見直す必要があり、積極的に摂取したいのは食物繊維です。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、不溶性の食物繊維は腸の働きを刺激し、大腸にある老廃物や有害物質を排出する手助けや、便のかさを増して排便しやすくする働きを持っています。水溶性食物繊維は乳酸菌やビフィズス菌を増やし腸内環境を改善します。また、普段から水分摂取量が少ないと、便に水分が足りず、固くなることで排便しづらくなるため、食物繊維と共に水分補給を意識する事も大切です。
もくじ
ごぼう
ごぼうは食物繊維の含有量が多い野菜で、便通を良くする不溶性食物繊維は100gあたり3.4g、腸内環境を整える水溶性食物繊維は2.3gと両方の食物繊維が豊富に含まれています。
バナナ
バナナには食物繊維の他に、オリゴ糖、マグネシウムも豊富に含んでいる食材です。食物繊維は善玉菌の栄養源になったり、便のかさを増して排便を促し、腸内環境を整える働きがありますが、オリゴ糖も善玉菌の栄養源になり腸内環境を整える働きを持っています。また、マグネシウムは水分吸収を高め、便の保水性が増し便を柔らかくする作用を持っているので、慢性的な便秘の方は積極的に摂取してみて下さい。
おくら
オクラ特有のぬめりは食物繊維のペクチンと、糖タンパク質のムチンによるものです。これらの成分は便秘に対して役立つ成分で、コレステロールの吸収を防ぎ、腸内環境を改善する効果が期待できます。また、ムチンは胃腸を保護し、消化力を高める働きもあるので、この2つの成分の働きで便通がよくなる効果が期待できます。
さつまいも
サツマイモには食物繊維が豊富なだけでなく、切り口から出てくる白い液体の成分ヤラピンの働きにより便通がスムーズになります。ヤラピンは樹脂の1種で便を柔らかくする働きがあり、食物繊維との相乗効果によって便秘の改善を促していきます。
「二日酔い・胃もたれ」
アルコールを摂取すると、体内に入ってから肝臓で分解されアセトアルデヒドに変化する事で二日酔いの症状を引き起こします。アセトアルデヒドは水と二酸化炭素に分解され、尿や汗、呼気により体外に排出されるため、二日酔いを改善するためにはアセトアルデヒドの分解を促し、体内から早く排出させることが大切です。
アセトアルデヒドの分解を促すのに効果的な成分はビタミンCですが、アセトアルデヒドは尿になって排出されるので、利尿効果がある食べ物も効果が期待できます。この際、身体に必要なカリウムも利尿作用によって排出されるので、カリウムを含む食材も補給する事が大切です。
アルコールの代謝を促すビタミンB1や、弱った幹細胞を修復する為に良質なたんぱく質と抗酸化作用をもつビタミンA・Eを、粘膜を傷め胃もたれを起こしてしまった場合はビタミンU(キャベジン)を含む食品や低脂肪で消化に良いものを意識して摂取するようにしましょう。
「柿」に含まれる「タンニン」
柿にはアセトアルデヒドの排泄を促し、胃粘膜に作用するタンニンが含まれているので、二日酔いの改善や予防が期待できます。
「枝豆」に含まれる「葉酸」と「カリウム」
二日酔いの翌朝は、アルコールによって失われた葉酸とカリウムを補給する事が大切です。アセトアルデヒドを排泄する為に水分をとると、利尿作用によってカリウムを失う為、葉酸とカリウムの2つを含む枝豆は、お酒のおつまみの定番ともいえる野菜ですが、飲み会の翌朝に食べる事でも効果が期待できます。
「大根」や「やまのいも」に含まれる「アミラーゼ」
大根の根ややまのいもに含まれるアミラーゼは消化酵素の一種で、でんぷんの消化を助け、胃腸の働きを助ける事で胃もたれや胸やけを改善します。これらの酵素は熱に弱いので、熱を通さずに食べる事で効果が期待できます。また、大根の根にはたんぱく質の分解を促進するプロテアーゼ、やまのいもにはカタラーゼという消化酵素も含んでいます。
他にもゴーヤやピーマン、ブロッコリーはビタミンCが豊富なのでアセトアルデヒドの分解に、キュウリには利尿作用があるので二日酔いの症状の改善に役立ちます。
「疲れ目」
目の疲れや機能低下に有効なものとしてビタミンAがあります。光や色を感じるロドプシンの生成に必要な栄養素で、不足すると夜盲症になる事もあります。ファイトケミカルの1種であるアントシアニン類もロドプシンの生成を促します。
「ほうれん草」に含まれる「ルテイン」
ホウレン草やトウモロコシに含まれる黄色の天然色素がルテインで、紫外線から目を守り、目に有害とされるブルーライトを吸収する働きがある為、疲れ目の改善に効果が期待できます。
「モロヘイヤ」に含まれる「β-カロテン」
野菜に含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換されるため、疲れ目や機能低下に有効な栄養素です。β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれていますが、中でもモロヘイヤは含有量が多いので、積極的に食事に摂り入れていきましょう。また、β-カロテンと一緒にルテインも含んでいるカボチャも疲れ目に対して効果が期待できる野菜です。
まとめ
- 野菜や果物がもつビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどの成分を摂取する事で、日ごろの不調や病気の改善に効果が期待できる
- 食材をうまく組み合わせる事で相乗効果が得られる
- 野菜は薬ではないので、日頃からバランスよく摂取する事が大切である
いかがでしたか?
普段あなたが感じているような不調もありましたでしょうか?慢性的な疲れや便秘、冷えなどは当たり前の事ではなく、食生活や生活習慣により改善する事は出来ます。ですが、日々の蓄積により積み重なっているものですので、「○〇を食べたらすぐに改善した」という事はありません。
その為、日々続けていく事が大切ですが、無理なく続けるためにも、まずは1食の食事バランスを意識する事から始めてみてくださいね。
今までの食事や行動が今の身体を作っている様に、これから先の健康を作るのは今の食事や生活習慣ですよ。
まずはバランスが良く、野菜の種類多めの食事を意識してみるにゃ♡
そうですね。野菜にはそれぞれに色々な効果をもつ栄養素が含まれているので、なるべく種類を増やすことが大切です。いろいろな色の野菜を食べるようにしてくださいね。