「レバニラ」や「ニラ玉」など、ニラを使った定番料理は色々とあります。ニラは夏のスタミナ食材として食欲増進や、整腸など、滋養強壮効果が高い食材なんですよ。
漢方薬や夏のスタミナ食材として知られるニラは、食欲増進や冷え性の緩和、整腸など様々な効果が期待できる食材です。ビタミンB1の吸収を促進するアリシンを含んでいるため、豚肉やレバーとの相性は抜群です。
主なニラの産地は高知県、栃木県、茨城県などで、高知県では「ニラ塩焼きそば」というご当地グルメがあるほどです。
もくじ
ニラの種類
黄ニラ
岡山県の特産品で、一般のニラと同じ品種ですが、成長の途中で日光を浴びないよう覆いを被せて栽培したニラです。ニラの香りが無く、やわらかく甘みがあります。生食向きですが、加熱調理をする際は、熱が通りやすいので火を止めてから投入してください。
花ニラ
通常の葉だけでなく、その先にあるつぼみまで食用にするニラです。新潟県が主な産地で流通量は少なめですが、中華料理の炒め物によく使われます。5~9月にかけて旬を迎え、独特の歯触りがありあす。香りはマイルドで、ほんのりとやわらかい甘味を感じられます。
栄養と効能
- エネルギー:21kcal
- 水分:92.6g
- タンパク質:1.7g
<無機質>
- カリウム:510㎎
- カルシウム:48㎎
- 鉄:0.7㎎
- マンガン:0.39㎎
<ビタミン>
- A(β-カロテン当量):3500μg
- K:180μg
- B2:0.13㎎
- B6:0.16㎎
- 葉酸:100μg
- C:19㎎
食物繊維総量:2.7g
緑の部分には抗酸化作用に優れるβ-カロテンや血液をつくり出す葉酸などが含まれています。また、ねぎと同様に、ビタミンB1の吸収を促進するアリシンを含んでいるためスタミナアップや食欲増進などの効果が期待できます。
根元の白い部分には、香りのもととなるアリシンが葉先の約4倍多く含まれています。シャキシャキした味わいが楽しめるので、根元は捨てずにしっかり食べるようにしましょう。よく洗えば切らずに食べる事ができますが、固さが気になる場合は1~2㎝を切り捨て、残りを使うようにしてください。
選び方・保存方法
ニラを選ぶ時は、葉の幅が広く肉厚、色つやがよく香りの強いものが新鮮な証拠です。鮮度が落ちてくると、葉が黄色くなってきます。また、根元の方を手で持った時に大きく曲がらず、切り口がみずみずしいものを選ぶようにしましょう。
保存するときは乾燥対策として紙やラップを巻き、冷蔵庫の野菜室に立てて入れます。鮮度が落ちてくると香りが弱まるため、冷蔵保存の場合は2~3日で使い切るようにしましょう。
使い切れないものはそのまま料理で使える長さに切って冷凍保存することで長持ちします。ただし、冷凍保存すると食感が弱まります。
使いきれないけれど、冷凍するほどの量じゃない時は、みじん切りにして好みの香辛料などを加えた醬油や味噌につけて、香りの効いた自家製調味料にしても効率よく使う事ができますよ。
食べ方のポイント
あっさりした料理に使う場合は、切らずにまず軽くゆでましょう。1~2分程度の茹で時間に抑える事で、特有のにおいが抜けて甘さが増し、食感だけを楽しむ事ができます。さっとゆでておひたしや和え物にも活用できます。
炒め物の場合は、切ったものをそのまま加熱します。煮物やなべ物などに使用する場合は、長時間加熱すると色や食感が悪くなってしまうので、強火で一気に仕上げるか、後から入れるようにします。
ニラは水気に弱く、長く水につけておくと傷んでしまうので、使う直前にさっと洗って水けをよく切る事で、風味を逃がさずに調理する事ができます。
まとめ
いかがでしたか?ニラは漢方薬としても使われるほど滋養強壮効果が高い野菜なので、元気や食欲がない時には積極的に摂りたい食材です。また、含まれているカロテンは脂溶性の為、炒め物はもちろん、おひたしなどにごま油をかけるなどの工夫をして吸収率を高めるようにしましょう。
風邪をひいた時にも、スープやみそ汁に入れることで、血行を良くして身体を温めるので風邪の引き始めから回復効果が期待できます。
レバニラは、アリシンがレバーのビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や免疫力増強などの効果が期待できますよ。アリシンは揮発性なので、火を通しすぎないよう気を付けましょう。
学名:Allium tuberosum Rottler
分類:ユリ科ネギ属
原産地:東アジア
旬の季節:3~4月