かぜなどの他の病気が原因でない頭痛には「偏頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3タイプがあります。20~40代の女性に起こりやすいと言われている偏頭痛は、ズキンズキンと脈拍に合わせるように痛み、頭の片側に現れることが多いですが、両側が痛む場合や吐き気を伴う場合もあります。光やにおい、音によって症状が強くなる場合もあります。
緊張型頭痛は、日本人が悩んでいる頭痛の中でもっとも多いと言われています。主に後頭部が締め付けられるように痛みを感じ、頭の周りや首の後ろから肩、背中にかけての筋肉が緊張する為に起こります。
群発頭痛は、おもに明け方など決まった時間にほぼ毎日のように激しい痛みが出る頭痛で、片側の目の奥が刺さったように痛みます。
もくじ
頭痛の対策
頭痛を日ごろから予防するためにも、規則正しい食事をはじめ、生活習慣を整える事が重要です。日ごろから暴飲暴食をしがちだったり、過度な飲酒、睡眠不足などがある方は、まず生活リズムを整えましょう。
また、頭痛が発症する原因にはストレスが関与している事が多く、予防や改善にはストレスを解消し、溜め込まない事が大切です。特に忙しい日が続くと、ストレスだけでなく疲労も蓄積し頭痛が起こりやすくなります。忙しいとストレスや疲れを放置せず、1日の終わりにゆっくり入浴をしたり、アロマを焚くなど、自分に合ったリラックス方法を見つける事が大切です。
必要な栄養素と効果的な食べ方
片頭痛は特定の食品が誘因している場合があります。人によって食品の種類は異なりますが、ワインやアイスクリーム、チョコレートなどは原因の食品になりやすいと言われているので、このような食品を摂って頭痛が起きたことがある方は避けるようにしましょう。
また、魚介やレバー、牛乳などの乳製品、納豆などに含まれるビタミンB2は偏頭痛を減らす効果があると言われています。魚介の場合、ビタミンB2は特に血合い部分に多く含まれているので、クセが気になる場合は、生姜や唐辛子、味噌などを使って焼いたり炒めるなどの調理をする事で食べやすくなります。
DHA・EPA

さばやイワシ、あじなどの青背の魚に含まれるDHAやEPAは、ドコサヘキサエン酸・エイコサペンタエン酸と呼ばれる多価不飽和脂肪酸の一種です。脳の機能を強化したり、血液をサラサラにするなど、頭痛だけでなく認知症などの予防にもつながる為、積極的に摂るようにしましょう。ソテーなどの調理をする時は、周りにパン粉や小麦粉などの衣をまぶしてから焼くことで、DHAやEPAが豊富に含まれている脂肪分やうまみをある程度閉じ込める事ができるのでお勧めです。
マグネシウム
穀類や魚介、海藻、種実など、多くの食材に含まれているマグネシウムは体内の酵素を活性化させ、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温や血圧の調整など、身体の様々な代謝を助ける重要な栄養素です。日本での食生活で親しまれてきたひじきやわかめなどの海藻類に豊富に含まれていますが、食生活が欧米化しつつある現代では摂取量が不足しやすくなっているため、意識的に摂取量を増やすよう心がけましょう。
もの忘れ
昨日食べたものが思い出せなかったり、聞いたはずの事を忘れてしまうなど、思い浮かんでいるのに名前が出てこないなど、記憶が抜けるのではなく、思い出すのに時間がかかる事を物忘れといいます。
脳内では神経回路を通じて情報をやり取りし、情報の伝達速度が遅くなることが物忘れの原因で、多くが加齢による脳の変化といわれています。物忘れが頻繁に起こると、認知症を疑ってしまう事もありますが、判断力が落ちたり、忘れていること自体が分からなくなっていなければ認知症ではありません。ただし、気力がわかない、倦怠感がある、イライラするなどの症状が続くようであれば、早めに医師に相談する事も大切です。
もの忘れが多いときの対策
脳の老化防止には毎日バランスの取れた食事を摂ること、睡眠などの休息を十分にとること、ストレスをためない事、喫煙量やアルコール飲料をへらすことなど、まずは規則正しい生活を送ることが大切です。

ぼんやりして注意力が散漫という場合は、脳にエネルギーがいきわたっていない事があります。ダイエット中などは特に起こりやすいので、脳のエネルギー源である糖質(ブドウ糖)不足になっていないか確認しましょう。
必要な栄養素と効果的な食べ方
食事では、脳機能を高める脂肪酸の一種であるDHA・EPAをしっかりと摂取するようにしましょう。さばやイワシなど青背の魚に含まれていますが、DHAやEPAは酸化しやすいので、体内で酸化するのを防ぐために抗酸化ビタミンといわれるビタミンA(β-カロテン)・C・Eを一緒に摂取するようにしましょう。
この抗酸化ビタミンであるビタミンA(β-カロテン)・C・Eは単体で摂るよりも、3種を同時に摂取したほうが抗酸化作用がさらに増強すると言われています。かぼちゃやホウレン草、緑黄色野菜にナッツ類を加えるなどして、効率よく酸化を防ぎましょう。
また、野菜や果物に含まれるポリフェノールには抗酸化作用が、ごまに含まれるセサミノールの成分には抗老化作用が期待できます。ごまは粒状のいりごまよりもすりごまや練りごま、ごま油の方が体内への消化吸収力が高まる為、うまく食事に摂り入れてみてください。
噛むと記憶力が高まる?
「噛む」という動作には、唾液の分泌による虫歯予防や消化促進、食べ過ぎ防止によるダイエット効果などが期待できますが、近年では記憶力の低下を防ぐ効果があると注目されています。脳の海馬という部分は、新しいものを覚える時に重要な働きがあり、噛むことで海馬が活性化する事が実験で証明されているので、もの忘れを防ぐためにもよく噛んでゆっくりと食べる事を習慣化する事も大切です。
まとめ

- 頭の疲れはストレスや生活習慣も大きく関係している
- 自律神経のバランスを整えるためにも、食事などの生活リズムを整える事が大切
- 頭の疲れの改善や予防にDHA・EPAを含む青背の魚は効果的である
今回はストレスや頭痛など、さまざまな症状の頭の疲れに対しての対策や必要な栄養素をお伝えしてきましたがいかがでしたか?現代はストレス社会、食事の変化や、スマホなどの文明の進化によって昔より頭の疲れを感じている方は増えています。
頭痛など、生活をしていくうえで支障が出てしまう場合はもちろん、普段頭の疲れをあまり感じていない人でも、実はストレスが蓄積し、睡眠の質が低下することで慢性的な身体の不調にもつながってしまいます。そのような状態にならない為にも、普段から予防として、生活習慣や食生活を整えておくことは大切です。
また、頭の疲れの原因の一つであるストレスとうまく付き合うことも重要なので、自分にあったストレス解消法を見つけておきましょう。暴飲暴食やアルコールなど身体に負荷のかかる事ではなく、入浴やヨガなどのストレッチで身体をリラックスさせる、スポーツなどで気分をフレッシュするなどの行動を普段の生活に取り入れてみてくださいね。

急に何か新しい事を気合を入れてやり始めても続かない事も多いです。まずは意識的に続けられることから始めてみてください。

毎日ご飯は食べるから、魚や野菜、海藻類をおおく含んだおかずを増やすようにしてみるに♡

そうですね。食事のメニューを意識する事はとても大切なので、普段から意識して選ぶようにしてください。
また、生活リズムを整えたり、気分をリフレッシュするのに太陽の光を浴びるだけでも効果が期待できます。朝起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びながら深呼吸をおこなうだけでも身体がリセットできるので試してみてくださいね。