- 頭の疲れを症状別に知る
- 症状別の対策を理解する
- おすすめの栄養素や効率的な食べ方を学ぶ
ストレス社会と言われている現代。イライラしやすかったり眠れない、頭痛がよく起きるというような頭の疲れを感じている方は多いですね。
天気が悪い日は偏頭痛が起きやすいから、その前につい薬を飲んでしまうにゃ~。
そのような方も多いですよね。でも薬は根本的な改善ではなく、痛みを押さえつけているだけなので、できれば根本から改善したいですよね。その為にもまず、生活習慣や食事を見直す事も大切ですよ。
「なんだか最近イライラしやすい」「寝つきが悪く、夜中も目が覚めてしまう事がある」「偏頭痛が起きやすいので、つい薬を飲んでしまう」など、頭の疲れを感じている方は増えています。特に最近ではパソコンでの仕事以外にスマートフォンでのSNSやゲーム、動画などを小さい画面で見る事も増え、更に頭の疲れが溜まりやすいです。
頭の疲れを感じる事で、自律神経のバランスが崩れ、睡眠の質が低下したり免疫力が下がるだけでなく、呼吸器や消化器などの機能も低下することで体内循環が悪化し、全身の不調につながってしまいます。そうならない為にも今回は、頭の疲れの症状別の対策とおすすめの栄養素をお伝えしていきます。
もくじ
ストレス
本来ストレスとは、外部から刺激を受けた時に生じる緊張状態の事です。医学や心理学の領域では、こころや身体にかかる外部からの刺激をストレッサーといい、ストレッサーに適応し、心や身体を守ろうとする反応をストレス反応といいます。
ストレッサーには暑さや寒さなどの寒暖差、騒音などから感じる「物理ストレッサー」、公害物質や薬物、アルコールやタバコなどから感じる「化学的ストレッサー」、人間関係や仕事、家庭の問題などで感じる「心理・社会的ストレッサー」などがあります。
適度なストレッサーは気力や意欲、達成感などにつながりますが、ストレッサーが多く、ストレス反応が強すぎる事で、イライラや不眠、自律神経失調症、うつなど、さまざまな不調が身体や精神に現れます。ストレスを感じないという人でも、実は強いストレッサーにさらされていて、突然うつや身体の不調を感じる事もあるので油断はしないようにしましょう。
ストレスへの対策
ストレス社会と言われている現代で、ストレスを感じずに生活をする事は難しいですし、適度なストレスは良い刺激となるので必要ともいえます。そのため普段からストレスに負けない身体をつくり、うまく付き合っていく事が大切です。
ストレスに対抗するためには栄養バランスの整った食事も大切ですが、ストレスの多い人の食生活は不規則になりがちで、その生活が更にストレスに拍車をかけてしまいます。まずは朝・昼・夕の食事をしっかり摂り、その中でストレスを解消する栄養素をバランスよく摂取しましょう。食事はゆったりと落ち着いた雰囲気で、時には外食をしたり、友人と話をしながら食事をする事でストレス発散にも効果的です。
必要な栄養素と効果的な食べ方
栄養バランスの良い食事をしていく中で、積極的に摂りたいのが精神をリラックスさせ、神経の働きを強化する成分です。ビタミンB群やカルシウム、マグネシウムには神経の興奮を鎮める作用があり、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンやフェニルアラニンは神経伝達物質の材料になる成分をもっています。
イライラするときに必要な栄養素
ストレスを感じイライラするときは、魚介や肉、豆などに含まれるビタミンB群、牛乳などの乳製品や小魚に含まれるカルシウム、ナッツや魚介、野菜や豆などに含まれるマグネシウムを積極的に摂るようにしましょう。
特に牛乳は100g中に110㎎とカルシウムが多く含まれていて、吸収力も非常に高いので効率よく摂取することが出来ます。アミノ酸の一種であるトリプトファンなども含まれているので、ストレス解消に効果が期待できます。そのまま飲むのはもちろん、気持ちが安らぐ温かいスープやグラタンなど料理にも取り入れてみてください。
うつぎみなど、気持ちが沈んでいる時に必要な栄養素
気持ちが沈む、やる気が出ないなど、うつぎみな時に積極的に摂りたい栄養素は牛乳や卵、バナナや大豆製品に含まれるトリプトファンや、肉や魚介、卵、ナッツなどに含まれるフェニルアラニン、さばやイワシなど青背の魚に含まれるDHA・EPAです。
魚にはストレス緩和に効果的な栄養素がバランスよく含まれているので、1日1食は魚を主菜にした食事にすることでストレスの改善や予防につながります。特にDHA・EPAが含まれている青背の魚や、カルシウムが多く含まれている小魚は積極的に摂るようにしましょう。
また、青葉やブロッコリー、枝豆に多く含まれているビタミンB群の一種「葉酸」にはうつの予防効果が期待できます。ただし、水溶性の成分なので、電子レンジや炒め物など栄養損失が少ない調理法を選ぶようにしましょう。
不眠
厚生労働省の調査によると、睡眠による休養がとれていないと感じている人は男女ともに18%以上、睡眠時間が足りない、すぐに眠れない、熟睡できないなど、内容は違っていても睡眠の質が悪いと感じている人は多いです。
不眠の原因には騒音や光、合わない寝具などの睡眠環境の問題はもちろん、寝る前の飲食やカフェイン飲料の多量摂取、寝酒などの食生活も関係しています。さらに現代の睡眠に対しての問題として、ストレスにより体内時計のリズムが崩れる、自律神経のバランスが乱れる事が大きな原因となっています。
不眠への対策
不眠を改善する為に、睡眠時間を確保する事はもちろん大切ですが、睡眠の質を高めるためには体内時計を整えて眠りにつきやすくすることが重要です。その為にはまず、規則正しい生活、特に朝・昼・夜の食事のリズムを整える事が効果的です。特に朝食には体内時計を正常にさせる作用が強いので、朝食抜きの習慣を改善する事も大切です。
また、寝る前の食事は2時間前には済ませ、腹八分目程度にしておきましょう。不眠解消のために寝酒を飲む方がいます。お酒には神経の緊張を和らげる効果があるので寝入りは良くなりますが、飲酒の量が多い場合は眠りが浅くなりやすく、すぐに覚醒してしまうので身体が充分に休まらなくなります。寝酒が習慣化している人は、徐々に飲酒量が増えていく傾向もあるため、お酒には頼らず楽しむ程度にしましょう。
必要な栄養素と効果的な食べ方
不眠や睡眠障害を改善する為に、神経の興奮を鎮め、安眠を促す成分を含む食品を取り入れましょう。必須アミノ酸の一種であるトリプトファンには、催眠効果のある神経伝達物質セロトニンの材料の為、不眠改善に効果が期待できます。トリプトファンは牛乳などの乳製品や卵、ナッツ、バナナ、大豆製品などに含まれています。特にバナナには、催眠・精神安定作用のある神経伝達物質セロトニンの原料として、ビタミンB6やマグネシウムもバランスよく含まれています。
また、神経を鎮める効果があるカルシウムも不眠の時に役立つため、トリプトファンと一緒に摂取できる牛乳は不眠症の時におすすめの食品です。牛乳にはたんぱく質の一種であるカゼインも豊富で、体内で分解されると、カルシウムの吸収を高めたり、精神の安定、免疫力アップなど様々な効果が期待できます。
飲み物も意識して
寝る前の飲み物は鎮静効果があるカモミールティーなどのハーブティーがおすすめです。逆に覚醒作用があるカフェインの入っているコーヒーやアルコールを大量に飲む事は避けましょう。緑茶にもカフェインが多く含まれているので避けたい飲み物です。
飲みたい場合は、カフェインは高温で抽出されやすいので、低温で抽出する方がカフェインの含有量は少なくなります。また、リラックス作用のあるテアニンという成分が含まれ、低温で抽出されやすい事からも、緑茶を飲む場合は水出しがおすすめです。